肩こりの原因ってなに??

   

──専門的な内容をやさしく解説します──

「肩が重い」「首筋がガチガチ」「頭痛までしてきた」
そんなつらい肩こりに悩んでいませんか?

肩こりはとても身近な不調ですが、実は背中・首・姿勢・ストレスなどが複雑に関係しており、ただ肩をもんだりシップを貼るだけでは良くなりにくいことがあります。

この記事では、肩こりの原因から改善方法、再発を防ぐコツまでを、患者さん向けにわかりやすく解説しています。
「なぜ肩こりが起きるのか」「どうやって治せばいいのか」がしっかり理解できる内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。


肩こりってどんな状態?

肩こりは、首から肩・肩甲骨まわりの筋肉が緊張し、血行が悪くなることで痛み・重だるさ・張り感が生じる状態です。

ただし肩こりは単なる“筋肉痛”ではなく、次のような変化が体の中で起きています。

  • 筋肉が固くなり、血流が悪くなる
  • 筋膜(筋肉を包む膜)が動きにくくなる
  • 神経が敏感になり、痛みを感じやすくなる
  • 姿勢が崩れ、首や肩への負担が増える

つまり肩こりは、筋肉の血流不足なのです。


肩こりが起きる主な原因

肩こりの背景には複数の要因があります。
患者さんに特に多いのは次の6つです。

■長時間の同じ姿勢(デスクワーク・スマホ)

顔が前に出る「前かがみ姿勢」は、肩こりの最大の原因です。

頭は体重5〜6kgあります。
その重さが首の前に出るほど、首と肩の筋肉は負担が増えます。

■筋肉の使い方のクセ

肩こりがある人は、

  • 僧帽筋(肩の上部)がいつも力が入りすぎる
  • 肩甲骨の安定に必要な筋肉が弱い

という“筋力バランスの崩れ”がよく見られます。

■ストレス・緊張

ストレスで交感神経が高まると、無意識に首や肩に力が入ります。
「肩に力が入りがち」と感じる方はここが原因のことが多いです。

■眼精疲労(PC・スマホの見すぎ)

目が疲れると、後頭部の筋肉が緊張しやすくなります。
これが肩こりや頭痛を引き起こします。

■噛みしめ・歯ぎしり

顎の筋肉と首の筋肉は強くつながっています。
噛みしめ癖がある方は肩こりになりやすい傾向があります。

■運動不足

運動不足は血流を悪くし、筋肉が硬くなる大きな要因です。


肩こりに伴って起きやすい症状

肩こりは肩だけの問題ではありません。
次のような症状が同時に出ることがあります。

  • 頭痛(特に後頭部の重い痛み)
  • めまい・ふらつき
  • 目の奥の痛み
  • 背中の張り
  • 腕のだるさ・しびれ

肩こりを放っておくと、全身の不調につながることもあるため注意が必要です。


肩こりが治りにくい理由

肩こりは、表面の筋肉をもんだだけでは治りにくいことがあります。
理由は以下のとおりです。

✔ 原因が「肩そのもの」にないことが多い

肩こりを引き起こしているのは

  • 姿勢
  • 目の疲れ
  • 顎の緊張
  • 生活リズムの乱れ
  • 背骨の動きの低下

など、肩以外にある場合が多いためです。

✔ 「硬くなる筋肉」と「弱い筋肉」が混在している

凝っている筋肉をほぐすだけではバランスが改善しません。

✔ 神経が敏感になっているケースもある

慢性的な肩こりは、脳や神経が痛みを感じやすい状態(痛みの過敏)が起きていることがあり、これも治りにくさの原因です。


肩こりはどうやって改善していく?

肩こり改善のポイントは、次の3つを組み合わせることです。


■硬くなっている筋肉をゆるめる(ほぐす)

特に固まりやすいのは次の筋肉です。

  • 棘上筋
  • 僧帽筋上部
  • 肩甲挙筋
  • 胸鎖乳突筋(首の前側)
  • 後頭下筋群(後頭部)

これらが固いと、頭が前に引っ張られ、肩こりを悪化させます。

ほぐし方は
温める お風呂に肩まで浸かってゆっくり入る
・軽いマッサージ
・ストレッチ
などがあります。


■弱っている筋肉を鍛える(支える)

肩こり改善で最重要なのは、実は「鍛えること」です。

特に鍛えたい筋肉は、

  • 肩甲骨を安定させる「僧帽筋の中部・下部」
  • 肩を前に引かれないように支える「前鋸筋」
  • 頭の位置を正す「首の深い筋肉(頚深層屈筋)」

これらが働き始めると、肩への負担が大きく減り、肩こりが自然に軽くなります。


■姿勢と生活習慣を整える

治療しても、日常生活の姿勢が崩れていると再発してしまいます。

特に注意したいのは以下です。

✔ モニターの高さ(目線と同じ)

✔ スマホの持ち方(顔を下げない)

✔ イスの座り方(骨盤を立てる)

✔ 噛みしめ癖の改善

✔ 目の休憩(20分に1回、20秒遠くを見る)

これらを意識するだけで肩こりは大きく変わります。


今日からできるセルフケア

患者さんに特におすすめのケアを紹介します。


◆肩甲挙筋ストレッチ(肩こりの王道)

  1. 片手を背中に回す
  2. 反対の手で頭を前に倒し、少し斜めに引く
  3. 20〜30秒キープ

肩〜首の側面が伸びていればOK。


◆後頭下筋のストレッチ(頭痛持ちの方に)

  1. 両手で頭の後ろを軽く押さえる
  2. 顎を軽く引きながら頭を前に倒す
  3. 後頭部の付け根が伸びる感覚を味わう

◆肩甲骨を動かすエクササイズ(背中を活性化)

  1. 両肩に指を置く
  2. 大きく円を描くように前後に10回ずつ回す
  3. 背中の広い筋肉が動いている意識をもつ

◆前鋸筋のウォールスライド(姿勢改善)

壁に前腕をつけて上下にスライドするだけ。
肩がすくまないように注意しながら行います。


◆頚深層屈筋(首のインナーマッスル)トレーニング

  1. 顎を少し引いて「二重あご」の姿勢を作る
  2. そのまま5〜10秒キープ
  3. 10回繰り返す

頭の位置が整い、肩こりが起きにくい体になります。


再発を防ぐ生活習慣のポイント

肩こりは、生活習慣の改善が最も効果が出やすいと言っても過言ではありません。

✔ 1時間に1回は立ち上がる
✔ デスク環境を整える
✔ スマホを目の高さで持つ
✔ ストレスをため込みすぎない
✔ 睡眠をしっかりとる
✔ 適度な運動習慣をもつ

これらが揃うことで肩こりは自然と改善していきます。


こんな症状がある場合は病院へ

一般的な肩こりであればセルフケアや施術で改善しますが、次の場合は専門医への受診がおすすめです。

  • 腕にしびれがある
  • 力が入りづらい
  • めまいが強い
  • 頭痛が悪化する
  • 急に強い痛みが出た
  • 事故や転倒後の痛み

頚椎の病気や神経の問題が隠れている可能性があります。


まとめ

肩こりは「肩だけの問題」ではなく、
姿勢・筋力バランス・生活習慣・ストレスなど、多くの要因が関係しています。

しかし、

  • 固まった筋肉をゆるめる
  • 弱い筋肉を鍛える
  • 姿勢を整える
  • 生活環境を見直す

この4つをしっかり押さえれば、慢性的な肩こりでも確実に改善が期待できます。

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