肩を上げると痛い、夜寝ているとズキズキする…。そんな肩の不調、「インピンジメント症候群」が原因かもしれません。この記事では、肩インピンジメント症候群の基礎知識から対処法まで、わかりやすく解説します。
肩インピンジメント症候群とは?
**肩インピンジメント症候群(Shoulder Impingement Syndrome)**とは、肩関節周囲の筋肉や腱、滑液包などの軟部組織が、肩の骨の間(特に肩峰下)で挟まれて炎症を起こす状態です。
インピンジメントとは「挟まる・衝突する」という意味。動かすたびに組織がこすれたり圧迫されたりして、痛みが出てきます。
主な症状
インピンジメント症候群の症状は以下の通りです:
- 腕を肩より上に上げると痛い
- 夜間、特に横向きで寝ると痛みが強くなる
- 肩を動かすと引っかかる感覚がある
- 可動域の制限(特に挙上時)
- 肩に力が入らない、重い物が持てない
原因は?
肩のインピンジメント症候群の原因は大きく2つに分けられます。
1. 構造的な原因(解剖学的)
- 肩峰の形が鋭角(フック型)で狭い
- 変形性関節症や骨棘(骨のトゲ)の形成
- 筋肉のアンバランスや姿勢不良で肩関節の位置がズレる
2. 機能的な原因
- スポーツや仕事での反復的な肩の使いすぎ
- 姿勢の悪さ(巻き肩、猫背)
- 肩甲骨の動きの悪さ(肩甲胸郭リズムの乱れ)
- インナーマッスル(回旋筋腱板)の弱化
診断方法
医師による診察に加え、以下の検査が行われることがあります:
- インピンジメントテスト(Neer, Hawkinsなど)
- X線:骨の変形や狭窄の確認
- MRIや超音波検査:腱の損傷や滑液包の炎症を評価
治療法と対処法
1. 保存療法(多くのケースで有効)
- 安静・負荷の軽減
- アイシング・消炎鎮痛剤
- ストレッチや理学療法
- 姿勢改善(猫背・巻き肩の矯正)
- 肩甲骨の可動域向上
- インナーマッスル強化(特に棘上筋)
2. 注射治療
- 炎症が強い場合、肩峰下滑液包へのステロイド注射が行われることがあります。
3. 手術療法(ごく一部の難治性ケース)
- 肩峰の骨を削る(肩峰形成術)
- 関節鏡視下で滑液包の除去や腱板修復
自宅でできる!セルフケアのポイント
- 壁ストレッチ:壁に手を這わせて肩の可動域を広げる
- 肩甲骨ほぐし:肩甲骨周囲の筋肉をほぐして動きを改善
- インナーマッスルトレーニング(チューブでの外旋運動など)
※痛みが強いときは無理に動かさず、専門家に相談してください。
まとめ
肩インピンジメント症候群は、日常生活やスポーツ動作のクセから起こることが多いため、早めの対処と根本的な改善が大切です。少しの痛みでも「いつものこと」と放置せず、適切な評価とリハビリを受けることが、再発防止への第一歩になります。
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