「肩が痛い」「腕が上がらない」「夜中にズキズキして眠れない」——そんな症状、もしかしたら**腱板損傷(けんばんそんしょう)**が原因かもしれません。
肩の障害の中でも特に多い腱板損傷。放置すると日常生活に大きな支障をきたすため、早期発見と適切な対処が重要です。この記事では、腱板損傷の基礎知識から治療法、予防のポイントまでわかりやすく解説します!
腱板(けんばん)とは?
腱板とは、**肩の関節を安定させ、動かすために重要な4つの筋肉(回旋筋腱板)**の腱の集合体です。
腱板を構成する筋肉は以下の4つ:
- 棘上筋(きょくじょうきん)
- 棘下筋(きょくかきん)
- 小円筋(しょうえんきん)
- 肩甲下筋(けんこうかきん)
これらの腱は、腕の骨(上腕骨)の頭に付着し、腕をスムーズに動かす役割を担っています。
腱板損傷とは?
腱板損傷とは、これらの腱が傷ついたり、部分的・完全に断裂している状態です。高齢者に多く見られる一方で、スポーツ選手や重い物を持つ作業者にも発生します。
主な症状
腱板損傷でよく見られる症状は以下の通りです:
- 肩を上げると痛みが走る
- 夜間、特に就寝中にズキズキ痛む
- 腕を動かそうとすると力が入らない
- 肩の可動域が狭くなる(例:髪を結べない)
- 引っかかる感じや異音(クリック音)
原因は?
腱板損傷の原因は以下のように分類されます:
1. 加齢による変性
- 40代以降に多く、腱がもろくなりやすい
- 繰り返しの負荷で少しずつ腱が傷つく
2. スポーツや仕事による使いすぎ
- 野球・テニス・水泳など、肩を多用する競技
- 肉体労働や高所作業など
3. 外傷(転倒や衝突)
- 特に若年層に多い
- 肩を打った、転倒して手をついた、など
診断方法
診察と以下の検査を組み合わせて診断します:
- 超音波検査:動かしながら腱の状態を観察できる
- MRI:腱の損傷の程度(部分・完全断裂)を詳細に確認
- X線:骨の変形や石灰化の有無を確認
- 理学所見テスト:腕の挙上・外旋などでの筋力や痛みを評価
治療法
腱板損傷の治療は、損傷の程度や年齢、活動レベルに応じて選択されます。
1. 保存療法(手術なし)
- 安静・痛み止め(内服・注射)
- リハビリ(理学療法)
- 肩甲骨やインナーマッスルの強化
- 可動域の回復
- 生活指導(肩の使い方、姿勢改善)
※軽度の部分断裂では保存療法で回復することも多いです。
2. 手術療法
- 関節鏡視下腱板修復術(体に負担の少ない内視鏡手術)
- 完全断裂や保存療法で改善しない中~重度のケースに適応
- 若年者やスポーツ選手には積極的に検討されることも
予防のポイント
腱板損傷は日々の工夫でリスクを下げることができます!
- 肩を冷やしすぎず温める
- 肩甲骨周りのストレッチと筋トレ
- 猫背・巻き肩を避ける正しい姿勢
- 急な重い動作を避ける(特に中高年)
まとめ
腱板損傷は、年齢や肩の使い方のクセによって起こりやすい障害です。軽度のものはリハビリで改善しますが、放置すると断裂が進行し、手術が必要になることもあります。
「肩が上がらない」「夜に痛む」といった症状があれば、早めに整形外科を受診して正しい診断と治療を受けましょう!
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